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商品の高級感をグッと底上げする箔押し加工について徹底解説

2024.09.26
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 #箔押 #高級雑貨 #ブランド価値 #高級感 #贈答品
金の箔押し加工を施した箱の写真

箔押し加工とは、パッケージの紙などに、金や銀、ホログラムなどの光沢のある薄いフィルムを、熱と圧力を使って転写する加工のことです。商品の高級感や特別感を演出するために採用され、ブランド価値の向上のみならず、贈る側の大切な気持ちを表現し、贈られる側の高揚感が期待できるため、贈答品、化粧品、酒類、高級雑貨など、さまざまなカテゴリーに採用されている加工法です。

本コラムでは、箔押し加工の各ステップについて詳しく解説し、版の作成方法からフィルムの選定、さらに実際の転写プロセスに至るまでを徹底的にご紹介します。

1. 版の作成

箔押し加工では、まずデザインやロゴを紙に転写するために「金属版(箔版)」を作ります。この金属版が正確に作られることで、最終的な仕上がりの美しさや耐久性が決まります。

箔版(金属版)の写真

銅製の版

版の作成プロセス

デザインの準備

まず、デザイナーが作成したロゴやパターンをデータとして用意します。このデータが金属版のベースとなります。

版の種類と製作方法

次に、使用する金属版の種類と製作方法を選定します。版には主に以下の金属が使用されます。

真鍮版(彫刻版)

 銅   版  

専用機械で直接彫刻する方法です。特に耐久性が高く、大ロットの生産に適しており、細かい柄の再現性にも優れています。

銅版・亜鉛版・マグネシウム版(腐食版)

いずれも薬剤で金属板を溶かす方法で作成されます。

 銅   版  

3つの金属の中では最も耐久性が高く絵柄がシャープに出ます。コストは比較的高めです。

亜   鉛  版

比較的低コストですが、耐久性は低めです。短期間の使用や限定商品に適しており、深い溝が入れられるので分厚い本の表紙などへの加工に適しています。

マグネシウム版

最も軽量で取り扱いやすいうえ、亜鉛版よりも耐久性は高くなおかつ安価です。試作品や非常に短期の使用に適しています。


上記のプロセスを経て作成された金属版を使用して、実際に箔押し加工が行われます。金属版の品質と精度が仕上がりに大きく影響するため、それぞれの工程での丁寧な作業が重要です。

2. フィルムの選定

次に、箔押し加工には欠かせないフィルムについて見ていきましょう。フィルムは、金や銀、カラーフィルム、ホログラムなど様々な種類があり、転写される光沢のある薄い層を形成します。以下に、それぞれのフィルムを使用する場合の具体例を挙げます。

複数のフィルムの写真

箔押しフィルム

金箔の写真

金・銀フィルム

誰もが一度は目にしたことがある、最も一般的なフィルムです。大き光を反射するツヤのあるものと光沢を抑えたツヤ消しがあります。

カラーフィルムの写真

カラーフィルム

赤、青、緑などの色付きフィルムです。ブランドカラーやテーマに合わせて選ぶことが可能です。

ホログラムフィルムの写真

ホログラムフィルム

光の角度によって色が変わる特殊なフィルムです。動きや立体感を感じさせる効果があり、視覚的なインパクトが強いのが特徴です。


沢山のラインナップからデザインに合わせてフィルムを選択できます

銀箔の写真
金箔の写真
つや消し金101の写真
つや消し金102の写真
つや消し銀2Bの写真
つや消し銀24号の写真
レッド箔の写真
グリーン箔の写真
ブルー箔の写真
スカイブルー箔の写真
ピンク箔の写真
パール箔の写真

3. 箔押し機械と加工

箔押し加工は、専用の機械を使って行われます。熱と圧力を利用して、フィルムを紙に転写します。フィルムの種類や紙の厚さに応じて、最適な温度を設定することが重要です。温度が高すぎるとフィルムが溶けてしまい、低すぎると転写が不十分になることがあります。また、圧力もデザインの繊細さや紙の質感に合わせて調整します。高い圧力はくっきりとしたラインを出しますが、紙にダメージを与えるリスクもあります。

金属版と紙、土台を横から見た図


プロセスについて

フィルムをセットしている写真

フィルムのセット
ロール状のフィルムを箔押し機に装着します。

紙を準備している写真

紙の準備
加工したい紙を機械の土台部分にセットします。厚い紙でも薄い紙でも使えます。

機械から紙へ転写している写真

転写
金属版を加熱し、紙に対して圧力をかけることでフィルムを紙に転写します。

余計なフィルムを剥がしている写真

フィルムの剥がし
余分なフィルムを剥がします。これにより、デザイン部分だけが光沢を持つようになります。

箔押し加工のメリット

高級感の演出

ゴールドやシルバーの箔は、製品に高級感やプレミアムな印象を与えます。

インパクト増大

鮮やかな輝きや独特の質感が他のパッケージとの差別化に寄与します。

見当を合わせやすい

精度が高いため小さく細かい柄であっても比較的正確な位置に加工が可能です。

箔押し加工のデメリット

コストアップ

材料費、加工費で普通の紙箱と比べると割高です。

環境への影響

一部の箔はリサイクルが難しいため、紙の回収は出来ませんが、紙ゴミとして廃棄できます。

素材との相性

ザラザラした紙や非常に薄い紙の場合加工が難しい場合があります。

箔押し加工の効果

ホログラム箔の紙箱の写真

箔押し加工を使ってブランドのロゴを表現すると、視覚的だけでなく紙にできる凹凸による触覚的にもインパクトがあり、商品の高級感やブランド価値を高めることができます。コストをかける価値のある贈答品、化粧品、高価な雑貨、酒類などのパッケージにぴったりの箔押し加工で差別化を図ってみてはいかがでしょうか?ぜひお気軽にご相談ください。