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段ボールの基礎知識ー素材選びのポイントを徹底解説

2026.02.26
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 #フレキソ印刷 #什器 #段ボール #リサイクル #パッケージ #紙製パッケージ

商品を発送するとき、いちばん身近な梱包材の一つが「段ボール」です。
でも「段ボールならどれも同じ」とか「規格があるようだけどよくわからない」と思っていませんか? そうです、段ボールには厚みや材質、フルート(中芯の波形状部分)など、いくつもの種類があります。商品発送用の箱としてだけでなく、パッケージや店頭什器など、意外と幅広い分野で使われているんです。そこで今回は、知っているようで意外と知らない「段ボールの基本」を、ポイントを押さえてわかりやすく解説します。

段ボール素材の構成

段ボールは、基本的に3枚の紙を貼り合わせた「サンドイッチ構造」でできています。この構造が、軽さと強さを両立させています。

ライナー(表ライナー・裏ライナー)

段ボールの表面と裏面に使われる平らな紙のことです。使用する紙の素材によって2種類に分かれます。そのライナー内でも等級によってグレードが異なります。

Kライナー

バージンパルプの比率が高く古紙に比べ曲げ強度が強いため、重量物を入れたり長い距離運んだりする場合に使用されます。Kライナーの中でもK5、K6、K7と、原紙の等級(主に坪量=g/㎡)が上がるほど厚みが増し、さらに強度が高くなります。

Cライナー

古紙の含有率が高く、Kライナーに比べると強度は劣りますが、コストパフォーマンスに優れています。Kライナーと同様にC4やC5と呼ばれるグレードがあり、KとCを合わせて強度順に並べると C4<C5<K5<K6<K7 となります。

中芯(フルート)

表と裏のライナーの間に挟まれた、波状の部分です。この波状の構造がクッションの役割を果たし、外部からの衝撃を吸収して内容物を守ります。

段ボール図説

中芯(フルート)の厚みの種類と用途

段中芯の波の高さや間隔のことを「フルート(段)」と呼びます。このフルートの種類によって、段ボールの厚みや強度が変わります。ここでは、頻繁に使用する3つのフルートをご紹介します。

Aフルート(AF)

厚み:約5㎜厚

特徴:輸送用の段ボールなどで一般的に使用されている厚みのある段ボールです。クッション性と垂直方向への強度が高く、衝撃に強いのが特長です。

用途:引っ越し用段ボール、野菜・青果物の輸送箱、重量のある家電製品の梱包など

Bフルート(BF)

厚み:約3㎜厚

特徴:Aフルートよりも薄く、保管スペースを取りません。強度はAフルートに劣りますが、印刷適性が比較的高く、小さな文字なども潰れにくい利点があります。

用途:宅配用60〜80サイズ程度の箱、軽量な商品向けの発送箱など

Eフルート(EF)

厚み:約1.5㎜厚

特徴:非常に薄いため、一見すると厚紙のように見えます。表面が平滑で印刷が綺麗に仕上がりやすいため、美粧性(見た目の良さ)が求められるパッケージに向いています。 用途:ギフトボックス、電子機器の内箱、POP什器など

例えば、内寸 300×200×150mm、K5×中芯(フルート)×K5の段ボール箱で、内容物が1kg、60cm落下なら、適切な中芯は…
Aフルート:安全側(ただし過剰になる場合あり)
Bフルート:無難
Eフルート:条件付きで可(内容物が壊れにくい物/内装で固定・緩衝あり/落下が主に平面)となります。

バスク(白ライナー段ボール)とは?

一般的な段ボールは茶色(クラフト色)ですが、「バスク」と呼ばれる白いライナーを使用した段ボールも人気があります。

特徴: 表裏のライナーから中芯にいたるまで、白い紙を使用しています。清潔感や高級感を演出できます。

主な用途: コスメ・化粧品の発送箱、健康食品のパッケージ、清潔感が求められる医療・衛生用品の箱、ブランドロゴを目立たせたい通販箱など

バスク段ボール

段ボールにフルカラー印刷ができる「貼合(てんごう)」技術とは?

「パッケージや什器に段ボール素材を使いたいけれど、商品のシズル感(美味しそうな写真)や、繊細なグラデーションもしっかり表現したい」

そんな場合に活躍するのが、「貼合(てんごう)」と呼ばれる加工技術です。

一般的な配送用段ボールへの印刷は、主に「フレキソ印刷」という方法が使われます。

フレキソ印刷とはゴムや樹脂でできた、ハンコのような柔らかい凸版(とっぱん)を使う印刷方法です。段ボールのような凸凹した表面にもインクを乗せやすく、大量生産に向いていますが、写真のような細かい表現や、複雑な色の濃淡を表現するのは苦手とされています。

そこで登場するのが「貼合」です。これは、「印刷入りの板紙(厚紙)」と「片段(中芯が見えた状態の片面だけの段ボール)」を糊で貼り合わせる技術です。

まず、表面の平らな板紙に、「オフセット印刷」を行います。オフセット印刷は写真や小さな文字も鮮明に表現できるのが特長です。その綺麗に印刷された紙を、裏側から段ボール素材(片段)と貼り合わせます。

貼合を使ったパッケージ

貼合(てんごう)のメリット

オフセット印刷が使えるため、商品の写真を鮮やかに載せたり、ブランドカラーを忠実に再現したりすることが可能です。段ボール構造になっているため、通常の厚紙の箱よりも強度が高く、 瓶類などの重い商品パッケージや長期間の陳列が想定される卓上什器に適しています。また、板紙より頑丈かつ水濡れにも強いため、結露が生じやすい冷凍食品用のパッケージなどにも適しています。

パッケージや什器としても活躍する段ボール

段ボールは、単なる輸送資材ではありません。

ライナーやフルートの組み合わせ、そして「貼合」などの加工技術を使い分けることで、丈夫なパッケージや什器にもなります。

ハコスグでは、お客様の商品サイズや重量はもちろん、「売り場でどう見せたいか」というデザインのご要望に合わせて、最適な素材と加工方法をご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。